~前回までのあらすじ~

来るべくソロコンに向けて横浜へ旅立った俺(宏樹)と貢(仮名)。宿に選んだ漫喫で、貢が凶弾に倒れる。宏樹はその余りにも強大な敵に気付いてしまった。だが、彼には秘策があったのだった…。

時刻は午前5時。

宏樹(俺の勘が確かなら、確かにフロントにあったはずだ!走れ!)

宏樹はフロントまでダッシュした。彼の頭には勝利(かつとし)へのシナリオが形成されていた…。

宏樹「すみません。ミンティ〇一つ下さい。」

店員「108円です。」

宏樹「おけ!」

宏樹はミン〇ィアを握り締め考える。

宏樹(なあ、貢。俺は何とかこの地獄から生還出来るかもしれないよ。けどな、俺はお前と一緒じゃないと何の意味も無いんだ。なあ、貢。何で逝っちまったんだよ…。)

宏樹は目頭に込み上げる何かを必死に堪えて42号室へ向かった。

コンコン…。
コンコンコンコン……………。

現実を受け入れられない宏樹は隙間から中をのぞく。

そこには、横たわる変わり果てた貢の姿があった…………。

宏樹(貢。3度目の正直も無いみたいだな。けど、俺は刺し違えてもヤツを倒すよ。だから、安らかに眠ってくれ。)

宏樹は決心し、65号室へ向かった。彼は既に呼吸を止めていた…。

宏樹(勝負は一瞬で決まる。取るか、取られるか。それだけだ。嫌いじゃないな。昔からそういうの。)

宏樹は65号室前に立つ……!!
そして持っていた〇ンティアをカバーごと開けてしゃがみこむッッッ!!

宏樹「喰らえ~~~!!!!」

左右均等までは行かなかったが宏樹のミンティアは確実に65号靴を捉えた!!ッ。



そう、宏樹の取った行動は争うのでは無く、調和だった。

全く見知らぬオッサンの靴にミンティアを左右に20粒は投入したであろう宏樹は一目散に67号室へ身を隠す。

宏樹(やる事はやった。貢。これが俺が出したanswerだよ。正しいかどうかなんてわからない。けど、これが俺の答え。俺はそういう男。)

だが、この決死の行動は彼の生命を確実に削って行った……。
薄れ行く意識の中、宏樹は残った僅かな〇〇〇ィ〇を自らの鼻に詰めて思った…。

宏樹(なあ、貢。うるせえのに全く身体が動かねえよ。どうやら俺もそっちに逝くかもしれねえ……………。そっちでもまた俺達は仲間だよな。いや、なまかだよな。貢、サンキューな。)

………………………。


時刻は午前6時を回っている。
宏樹の意識は次第に遠のいて行く………………………。

次回へ続く。