ちょっとホッとした。

 終わりの意味も、事情も、考えも解らない。

 でもエゴサをしてると今も公言している彼女が、モノノフ達の反応を知らない筈は無い。

 知った上で、言える範囲で、表現で、伝えてくれてる事だけは間違い無い。

 組織やグループに所属していれば、良くも悪くも言えない事はある。

 それでも有安杏果は止まらない。

 その言葉だけで十分だ。

 彼女が彼女の意思で羽ばたけるなら、ももクロであれソロであれ、文句は無い。

 今はただ、またモノノフの予想を遥かに超える彼女の活躍に、期待していけば良いとハッキリ解った。

 ソロコンを通してより感じた事。杏果はクリエイティブな活動の方が、実は才能を発揮するのかもしれない。

 ただ彼女は表現者に拘る。

 まぁクリエイターも自身の作品での表現者なんだけど、彼女はより広く。ステージの演出や作詞作曲、PVや衣装、そして歌にダンスに写真。本当に貪欲に様々な事に挑戦して、しかもしっかり結果を残している。

 モノノフから賛否がある事は、自分は寧ろ大成功の証で良かったとさえ思っている。
 まぁ足を引っ張る様な真似をする連中は嫌いだが、賛同以上に否定には価値がある。

 ももクロの枠内でやっている限り。モノノフの賛同に偏っている限り。恐らくももクロとしても、彼女のソロ活動も、衰退の道しか無いからだ。

 モノノフへのファンサービスの一貫、ファンイベントの一つのままで良いならそれで良いが、夏菜子の言う嵐やSMAPの様に、個々でも活躍してグループになったら更に力を増す様なグループになる為には、ももクロの有安杏果の延長では、間口も出来る事も何も広がらない。

 勿論、今は一部のモノノフばかりだろうし。一度ついたイメージを覆し新たなファン層の開拓はとても困難な事だが、彼女の作り出した物は、その可能性を充分に期待させてくれる物だった。

 ももクロは好きだが、ソロの有安杏果は好きじゃ無いモノノフが居ても良い。というより居なければならない。
 これからももクロは興味ないが、ソロの有安杏果は好きというファンを何れだけ増やせるかが勝負なんだろう。

 そうすれば有安杏果はももクロの新たな窓口にもなれる。

 他のメンバーも、これから各々に違う場所で新たな窓口になるべく活躍を広げて行くんだろう。

 簡単では無いが、あの笑顔の天下の野望に比べれば可愛いものだ。

 ももクロではアイドル。それ以外の場所で各々が違う顔を確立し、そして認知された時。きっとホンの少しだけ、笑顔の天下という途方も無い野望へとホンの少しだけ近付けるのかもしれない。
 杏果がブログを更新した。

 改めて終わりとも誤解だとも言わず。ココロノセンリツに今、改めてこうして触れた。

 何かあったのだろうか?

 反響を受けて、次の公演をやる許可が事務所やレコード会社から出たのか

 それとも今、ハッキリと報告は出来ないけど、ソロコンはまだ続ける。ココロノセンリツはもうやらないというつもりでは無いという意思表示?

 それとも初めからモノノフ恒例の考え過ぎ?w

 何にせよ、ネガティブになる必要は全く無いという事は確かな様だ。
 本当に良かった……。

 正直、自分はももクロに居る有安杏果が好きなのでは無く。有安杏果が居るももクロが好きなのだと、今回のソロコンやそれに纏わるファン周りの騒ぎでハッキリ解った。

 勿論、ももクロの他のメンバーも大好きだし、ももクロ本体も大好きだ。

 ただ有安杏果が居ないももクロを、この先もずっと同じ熱量を持って好きで居られるかと云うと、きっと無理だろう。

 そういう意味では、自分も杏果にももクロを辞めて欲しく無いし、もう今のももクロはメンバーの誰が欠けてもきっと立ち行かないだろう。

 心配は解る。

 あれだけの結果を残し。そしてそのメンバーは、モノノフからさえ昔から叩かれ続けて来た彼女なのだから、今は良くても将来的にいつか彼女がももクロを嫌になるのでは、と心配になるのも解らないのでも無い。

 杏果は性格的、能力的にも、ももクロの中では異質だ。
 それがももクロの強みであり。彼女の強みでもある。

 それを殺さない為にも、ファンはこれからも心配しながらも彼女達の自由を奪わず。様々な意味でハラハラドキドキしつつ、それを楽しんで行くんだろうなと思うw

 ただ、一つ。杏果はももクロを辞めない。

 もし、過度にネガティブで自己評価の低い彼女がももクロを辞めざるを得ない時は、やはりモノノフが、モノノフの思い込みと過度な束縛が、彼女の夢も成長も縛り。彼女が不要なのだと、存在価値を奪った時なのだろうと改めて思った。

 世話好きで行動派な不器用な姫と、世話好きで心配性な不器用な家臣達。
 何ともありがちで微妙な設定だがw

 ハッピーでもエンドにならない未来を願うしか無い。