「光、久しぶりだな。元気か?」

 
「は、はい。先輩も元気そうですね。」
 
どこかたどたどしい会話だった。その光くんの先輩は、背がバスケットボールの選手じゃないかってぐらい高くて、身体は鍛え上げられた筋肉質で制服からもわかるぐらいだった。
 
「隣にいるのは、光の彼女?」
 
「そうです。俺の彼女です。」
 
光くんに俺の彼女って言われて、ワタシは一瞬ドキッとして、うれしさのあまり顔がにやけてしまった。
 
「そうか。あの・・・光に謝りたいことある。昔、ひどいこと言って悪かった。あの時、どうかしてた。ごめん。」
 
「・・・あの時は、正直傷つきましたけど、もう気にしてないです。先輩と早く仲直りしたかった。」
 
話しの内容を聞いて、さっき話していた先輩だと悟った。
 
「おれも仲直りしたかったんだ、ずっと。光とこうやってまた話せてよかった。」
 
そして、光くんと先輩は仲直りの握手を交わした。
 
(よかったね、光くん。)
 
二人の本当に心から喜んでいるキラキラした笑顔を見て本当にうれしかった。
 
清々しい晴れ渡った空みたいな世界だった。