本日は晴天なり It's fine today

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読書の記録として公開しています。

小説からビジネス書までいろんなジャンルを読んでいます。

本選びの参考になれば幸いです。

ただあくまでも個人的な感想なので、その点はご容赦を。

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シグナル

おススメ度:3点(5点満点)

本体価格:648円+税
発行所  :幻冬舎
発行日  :2010年10月10日
形態   :文庫・397ページ

ジャンル:日本文学(文芸)、映画化された小説

(内容)
 大学生の恵介は学費を稼ぐため、実家近くの映画館でアルバイトを始めることにした。 そのアルバイトとは女性の映写技師であるルカの補助をするというものである。 ただしそのアルバイトには奇妙な条件がつけられていた。

(感想)
 著者の前作である「パコと魔法の絵本」があまりにも秀逸であったため、大きな期待を持って本書を読んだ。 結論から言うと、楽しくはあったが読む前の大きな期待にこたえるというものではなかった。
 「パコと魔法の絵本」との比較で言うと、シナリオのリアリティという面では本作品のほうが上回り、感情移入はしやすい。 ルカと恵介が徐々に心通わせていく様子はそこそこ感動できた。 ただし、その感動の度合いは「パコと魔法の絵本」には遠く及ばなかったというのが率直な感想である。
 また未完了感の漂うストーリーもちょっと納得がいかなかった。 ルカと慶介のその後の関係はもちろんのこと、ストーリーをかき乱す悪役についてもその後どうなったのかは書かれていない点はすごく気持ちが悪い。 設定は面白いだけに、ぜひとも続編でこれらの未完了感に対する回答を示してほしいと思う。

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