きたりょん先生の「アイドル蘭学事始」

きたりょん先生の「アイドル蘭学事始」

アイドル研究歴40年のアイドルアナリスト「きたりょん先生」が
古今東西のアイドルたちを独自の視点で、ゆる~く分析!
あくまでも私見なので、皆さん「怒らんで欲しいっちゃ!」

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どーも!アイドルアナリストのきたりょん先生です!
本ブログは、あくまでも私の私見ですので、反対意見はどうぞお手柔らかに…

8月3日放送の「FNS27時間テレビ」内のめちゃ²イケてるッ!「爆烈お父さん」のコーナーでは、加藤浩次による“まゆゆの顔蹴り”のインパクトが強すぎて、大いなる決意をもって、このコーナーに臨んだ松井玲奈の空振り感が、あまりにも切なく、せめてこの場だけでも彼女の想いを評価したいと思う。

確かに彼女も回されはした。しかしながらこのときの玲奈は、もうワンステップ「ヨゴされたかった」に違いないのだ。もちろん『SKE48のマジカル・ラジオ』における彼女の活躍ぶりは、ファンであれば周知の事実だが、これは“ファン以外は、ほぼ観ていないであろう深夜番組”での話。ステージ上の玲奈のパフォーマンスも定評があるが、これもまたファン以外の目には、ほぼ触れることはない。

だからこその「爆烈お父さん」なのだ!全国ネットで、しかもSKE48からの参加は松井玲奈のみ。またとない好条件の元、大島優子の不自然なフリで本コーナー最大の見せ場「プール落ち」の流れとなる。指原莉乃、高橋みなみが順次プールに落とされる中、びしょ濡れの指原を気遣う体で、プールにいちばん近い位置で単身「落とされ待ち」をする玲奈…

誰が見ても、松井玲奈が“プールに落とされて、びしょ濡れになりたがっているであろう”ことは明白なのに、このときの加藤浩次には彼女の決意をくみ取ってあげられる余裕はなかった。結局コーナーの終盤で、明石家さんまが登場する際、アングル上「さんまさんにカブってはまずい」という、岡村隆の判断によって他メンバーの元に押し戻され、松井玲奈の決意は、はかなくも散ってしまった。

例えが悪くて恐縮だが、もし松井玲奈に「全力坂」のオファーがきたとしたら「見せパンじゃなくて自前ので走っちゃあダメですか?」というくらいのストイックさを、実は松井玲奈は持ち合わせている。反面、彼女はあくまでも“自分の立ち位置”をわきまえ、他メンバーの領域は侵さない。

そう、松井玲奈は、モラリストなのだ。常に何が正しくて、何が間違っているかを判断しながら行動している。自分の言動に責任を持っているのだ。主役になって良いときにのみ主役になる。それが、モラリスト松井玲奈である。だからこそ彼女の写真集『きんぎょ』のクオリティは秀逸なのだ。「主役になることを自ら赦した」松井玲奈がそこにいるから…

「爆烈お父さん」のコーナー終了後、番組には“まゆゆの顔蹴り”の批判が殺到し、一時は社会現象にまで発展したが、その陰には、松井玲奈の「オチて、びしょ濡れになる」決意があったことを忘れてはいけない。