第二話「進むべき道」

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「引退試合、見に行くから。」
「うん。ありがとう。」
「頑張れよ!北村さんとも最後の試合なんだから。」大雅に言われていよいよ近づいてきた気がした。後ろから肩を叩かれた。
"フタリニ ハナシガ アルカラ キテ"杏梨だった。

杏梨の話を座って聞く。
"ワタシ シュジュツ スルコトニ シタ"その言葉に俺と大雅は止まった。
「「え?」」手術って今さら…
"リユウガクシテ ユメガデキタノ ツウヤク。ソノタメニハ クチデハナセナイト イケナイカラ"
「でも、ずっとしなかったのに。」
"イママデハ コワカッタ イマハ ハヤクシャベレルヨウニナリタイ"
「手術はいつ?」
"ライシュウノ ドヨウビ シュジュツノ マエノヒカラ ニュウインスル"
「杏梨大丈夫か?」杏梨が力強く頷く。目は、はっきりと輝いていた。

「杏梨ちゃん大丈夫。明日頑張ってね。」
「杏梨、頑張れ。」俺たちの目を見て杏梨が頷く。その様子を見てドアを閉める。
「沢田くん、大丈夫だよね?」
「うん。」
「じゃあ、明日手術が終わったら連絡するから。」
「杏梨不安だと思うから、支えてあげて。」
「わかった。」

そして、俺たちの引退試合の日。杏梨の手術の日が来た。

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第二話「進むべき道」シーン7へ続く…