第二話「先生」

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次の日、学校に着くと学年主任の先生に呼び出された。
「加藤さん、ちょっと職員室に来てください。」
「…はい。」
「早く入って。」促されて入ると真正面に校長先生が怖い顔をして座っていた。
「加藤さんですね。では、率直に聞きます。この写真はいつの写真ですか?」校長先生が私の前に出した写真は私と松澤先生が抱き合ってるように見える写真だった。
「これは…多分昨日です。」
「昨日、松澤先生とあなたは何をしていたんですか?どうしてこのような写真がここにあるんですか?」
「…先生は、私がクラスの学級委員として、悩んでることの相談に乗ってくれていました。昨日もそうです。相談に乗ってもらってる途中で私が泣いてしまったんです。そうしたら、先生は抱きついてきました。私は嫌だと言って、逃げようとしたのですが、先生の力は強くて離れられませんでした。多分その時の写真だと思います。」
「そうですか。あなたは嫌がったのですか?それなのに、松澤先生が無理やり抱きついたのですね?」
「はい…。本当に…怖かったんです。こんなこと初めてで、先生はいつも真剣に相談に乗ってくれて…いい先生だと思っていたので、ショックもありました。」泣きながら話した。
「もういいです。教室に戻りなさい。」私は何も言わずに職員室を出た。