前回からの続き・・・その日はただ、ただ上を見ていた。肋骨あたりから上は全然なんともないのにそこから下は反応なし。いくら動かそうともピクリともしない。起き上がれないから電動で上半身を起こす。太ももを触ってもなんか自分のじゃないみたい。はぁ〜終わったな、なんて思ってるとリハビリの先生がきて「今日からリハビリはじめるよ」動かないのに何をするんだよ、なんて思ったけど「まだわからないよ、決まったわけじゃないんだからやってみよう」先生が足を曲げたり伸ばしたり、感覚ないのに・・・『痛い！ん？痛い？』12時間も手術して同じ体勢でいれば身体も固まる。ゆっくりでも曲げれば体の硬い普通の人でも痛がる。曲げるたびにふくらはぎや太ももの裏が痛い。痛いって事は足の神経が脳に痛みの信号を送ってるって事？先生「まだ脳からの指令を下半身の神経が上手く伝えられてないんだよ、痛みがあるんだから神経は反応してる。諦めないで！」リハビリが終わり少し眠った。目が覚めたらもう夕食の時間だった。電動で上半身を起こし、ご飯を待ってる。自分のあしが見える。じぃ〜〜っ『指！動いてみろ、ほら』ピクッ『あっ！動いた！』たまたま居合わせた看護婦さんも「動いたぁ〜よかったね、先生に報告しとくね」その時はホッとしたと言うよりやっぱり不安がいっぱいだった。足が動いた事の重要さを理解しきれなかった、後日その重要さを知ることになる。