モノノフLv.1のブログ

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ももいろクローバーZしか!だったオヤジが、やがて、その直系妹グループとして誕生した3Bjunior出身メンバーの出演舞台を観るうちに、ついには、彼女達と共演くださった舞台俳優さんたちの作品も、ぽつりぽつりと観始めた、舞台トーシロの小生が書き散らかす作品の感想文。今回は2024年のゴールデンウィーク中に上演された2作品について、以下雑文にて。

 

1 劇団6番シード第78回公演 Life Is Numbers(5/2 5/3 大塚萬劇場)

こんなトーシロの小生が語るのもおこがましい、脚本演出である主宰の松本陽一氏と、小生がテレビや映画で大女優とされている今昔の女優さんよりも、はるかに笑わせてもらい、そしてホロリとさせてもらっている、松本さんの奥様でもある宇田川美樹さん率いる劇団6番シードさんの作品。

この作品は再演だそうだけど、もちろん初演時の2016年は、小生は彼らのことなど知るわけもなく、ただ、ももクロや3Bjrはすでに追っていたので、まったくエンターテイメントに関心がなかったわけでもないのが救い(なんのことやw)だけど、死という重いテーマを、言い方は良くないけど、爽やかに描いていて、さらに、たくさんの登場人物を、映画みたいな感じで登場させながら主人公に絡めつつ、でも、それぞれにドラマがあるって感じにしているのが、ホントシロートというか小学生みたいな文章で申し訳ないが、素敵で素晴らしい作品だと思いました。

あらすじは、暗算が大得意で、数字から何事をも導こうとする主人公とその恋人がよく通う喫茶店「Numbers」。店長と先輩バイト、新たに加わった、路上ギタリストの新人バイトの3人で切り盛りする店には、数学の大学教授、ギャンブル狂いのコンビニの店員、ゲームマニアのエンジニアと同棲中のハウスコーディネーター、店長の元配偶者である外科医、などが客として訪れている。

主人公はある病院で、主治医から進行が早く転移性もあるすい臓がんと診断され、余命を覚悟するよう告知される。数字好きが仇となり8桁のレシートの管理番号を見ても余命は180日と少し、などと暗たんとなるが、恋人の励ましもあり、何かを残したいと、歌を習ったり、歌の教室が無くなると、ダンスを覚えたりギターを習ったりと、今を生きようと努める。ひょなんことから、主治医とNumbersで出くわし、主治医の先輩医師が、常連の外科医で、外科医がサプライズで主治医を喜ばせる場で恋人とダンスで盛り上げたりする。

しかし病魔は進行して、ついに入院を余儀なくされた当日。ある番号を計算すると、残り6時間、という数字を算出してしまい、彼は屋上にあがると、そこでこっそり喫煙していた外科医にあることを頼む。ほどなく、入院手続きに来ない主人公に気を病む主治医のもとに、外科医が主人公を救急に搬送したと報告を受ける。懸命な手当も空しく主人公は亡くなってしまう。その所持品のひとつであるMDデータを、搬送直前に主人公から、あのサプライズの場にいた男性に渡してと頼まれた外科医から受け取った主治医は、手掛かりとして大学を訪れ教授にMDを見せると、これからドイツへ旅立つところの彼は、女学生に分析を引き継ぐ。MD

を見た女学生は、その内容から、渡すのはハウスコーディネーターの同棲相手のエンジニアだと知り行先を突き止めると、同棲を解消したといわれるが懸命にエンジニアに会いたいと願う。ようやくエンジニアをの仕事先に押し掛けると、彼はいま駅前のオーロラビジョンの管理の仕事で、忙しいと断る。しかし、その時、オーロラビジョンが消えてプログラムが壊れてしまい、何かの映像を流さないといけないとなり、ちょうど女学生のMDがうってつけ、となって、いざビジョンに映すと、そこには、恋人に見つかり恥ずかし気に動画を止めた主人公が、歌い、踊り、ギターを弾き、あの新人バイトとコラボをして、外科医が撮影者となり歌って恋人に呼びかける、そんな動画が、新人バイトの唯一の曲に乗って流れた。それを駅で目にしてうれし気に涙を流す恋人。

主人公と恋人、のストーリーとしてはこんなすじだけど、この間に、教授と女学生、コンビニバイトと彼に金貸した友人、その友人が、新人バイトがひょんかきっかけで新人歌手になった芸能事務所社長の会計監査人だったり、その社長の出資者でもある友人の銀行員の新居を手掛けたのがハウスコーディネーターであったり、その銀行員の配偶者が、先輩バイトの手話サークルの仲間だったりと、そういう繋がりを細かく、先述したように、映画のようにつなぎ合わせているのね。だから、よくあるト書きみたいなセリフを役者が言わなくても、観ていればだいたい関係がこちらも自然に分かってくるのも心地よかったね。松本氏もパンフレットで、元はなにかの映画を観て、こういうのを舞台にしたいってことで戯曲化したそうだけど、本当に素晴らしいなってしか言えないけど、ホント素晴らしいね(なんかあのバ〇な二世政〇家みたいT_T)。

クローバー班とハート班のダブルキャスト制で、小生それぞれの初日を観たのね。クローバー班が、主人公が6番シードのオオダイラ隆生さんで、ハート班が高宗歩未さん。班ごとに、性別が入れ替わるのもなかなかで、大学教授と女学生だけは性別は変わらずだったのは、女性教授に恋する男子学生ってのが現実離れしちゃうからだろうかね。オオダイラさんのは、最初小生が、主人公のおっとり加減が、ちょっと知的性のものなのか、と勝手に誤解したのもあって、やはり亡くなる際のところはほろりきたんだけど、高宗さんのときに、決してそうした病的なものはないと理解できたので、高宗さんの時には、先述したとおり、爽やかに余命を生きた主人公に、お疲れさまって感じを抱いたのね。その点がSNSでも言われていた、小生的な観方の違いといえるかしら?

脇、といっても、小生には、それぞれがドラマある主人公と思っている。これはどんなドラマや映画舞台でも、小生はちょっと考えちゃう。例えば、仮面ライダーのショッカーや、暴れん坊将軍で、出会え出会え、で出てきてすぐに斬られる家臣とかにも、彼らにもそれまでの生きた証はあるんだろうな、ってことをなんだけど、だから、今作はとくに彼らの想像が尽きなかったね。皆さんを評するには時間がないので割愛だけど、ひとりだけ、これはこの人のことを、今後みたいなという意味で言及すると、かつて「わが闇」で、播磨かなが共演させていただいた、ハート班のエンジニア役の、小早川俊輔さん。「わが闇」での情けない映画製作者がとても印象に残っていたのに、その後小早川さんの名前もすぐ忘れちゃっていて、今回見ているうちに、あれ?あの人、わが闇のあの役の人じゃね?ってなったのがとても申し訳なかったです。何がいいって、わが闇のときもそうだったが、エンジニアが家で寛ぐシーンで、ハウスコーディネーター役の、蜂巣和紀さんの芝居仲間の古野あきほさんと掛け合うときの言い回しが、小生には、とても普通の会話、まるでセリフじゃない感じに、自然に話されていて、うまいというか、一般人の家庭を観てるきにさせてもらったの。椎名亜音さんとか宇田川さんでも同じことをしょっちゅう感じるんだけど、いやあ小早川俊輔さん、女性のファンが多いだろうから、劇場行くのはハードル高いから、とりあえずまた、3Bjr関係者と共演してくださいww。ほかにも、はらみかさんとか、草場愛さんとか、名前だけで恐縮ですが、ありがとうございました。

 

2 ゴブリン串田×フォーエスエンタテイメント 食卓の愛~Spring Ver~(5/3 中野Studio TWL)

こちらは、あの、平瀬美里・みぃちゃんが、これまで、そしてこれからもお世話になるであろう、フォーエスエンタテイメントさんが、ゴブリン串田さんという劇団新劇団という主宰の方と組んで上演した作品で、どうやらみぃちゃんも初日、小生はマチネだがおそらくソワレかな、を観たみたいだけど、コメディってあったんだけど、いやいやそうした予想はいい意味で裏切られた、ちょっとしたメルヘン感動作だったね。

あらすじは、自分はゲイで、あるがままに生きたい、として同僚の要場(小崎隼大)の説得を振り切り会社を辞めた新三清邦(湯本貴大)が始めたシェアハウスを舞台に、そこに集う住人たちの生活ぶりと、謎が明かされていくというもの。キャバクラ嬢の瑞佳(蒼田聖樹)、占い師の凛子(亀田彩香)の3人のもとに、駆け落ちした梨々(大場すみ花)と一期(清水誠也)のカップルがかくまってほしいと入居。その後に、事故で家族を失って行き場がないという千川もも(幸野ゆりあ)を清邦が迎え入れて6人が賑やかに暮らしている。そのシェアハウスの外では、刑事(佐伯瑞穂、彩田栄美)が張り込んで様子をうかがうと、瑞佳のホステス仲間の3人(大岩根綾奈、藤真千紘、日向ルナ)が遊びにきて、刑事は3人を脅して潜入。刑事の目的は、どうやらももにあるらしい。一方同じく住人として潜入していた美香(石井未来)は、外部の何者かと通じている。それはやくざの組長八岩(ヲサダコージ)と舎弟の大地(原口誠)で、その目的は、八岩の娘である梨々を連れ出すことであった。かくしてそれぞれが介した場で、刑事はなにかを確信していったん退去。美香もやって来た八岩と大地を、私に任せてと追い返す。

父の報復を恐れて逃げようとする梨々と一期に、どこにも行かないでと止めるもも。また、瑞佳もハウスを出ようとするが、同じくひきとめるもも。行き場のないももは、ハウスから人が減ってしまうことが寂しくてならない。そんな中再びやってきた八岩と大地は、梨々を取れ戻すのではなく、祝福して、独立を認めるという。晴れて父の許しを得て、いよいよハウスを出る梨々と一期だが、そこに大地に「二人を殺して」と密告電話が。一方、刑事もその後の捜査から、重要な事実を突き止めハウスへ。再び一堂が集まったハウスで、大地が密告者はももだと暴く。そして刑事も、事件の被害者は、ももを含めて全員死亡していることを告げる。もしや、とう、ももは実は死亡しているのだが、肉体もその姿も普通の人間として存在している。凛子は、幽霊は甘やかすとつけあがり人間の心を支配する、として元から冷たかったのは、ももを霊と認識していたからだ。ももは、すべてがばれても自分の死を受け入れない。そこに清邦は、シェアハウスのみんなは、暖かい食卓を求めていたと優しくももをいたわる。心が落ち着いたももは、ようやく自分の死を認めると、清邦はみんなで食べようと、いつもの定番メニューのカレーを振る舞う。食が進み話も弾むが、いつのまにかももの姿は消えゆき、涙で、でも笑顔で見送るハウスのみんな。

こんな感じのすじだったか。主役の、もも役の幸野ゆりあさんは、小生初見とばっかり思ってたら、な、なんと葉月智子の主役作「アリスインデッドリー」で、あの氷鏡庵役だった!いやあ、ちょもの主役作は小生の観劇歴が浅いときで、共演者の皆さんまでいきわたらないものT_T。でも、幸野さん、初日からラストの感情移入がすさまじくて涙流れてたもの。あれでメルヘンチックな感動が決定的になったよね。キャリアはあるようなので、それが若い役者さんたちには伝心した感じがあったね。劇中の役者さんの熱演が他の役者さんにも飛び火して良くなった、ってトーシロが偉そうに言っちゃったすみません。

ダイコンちゃんこと大岩根さんは安定のコメディリリーフながら、彩田さんも今回刑事の相棒でコメディリリーフに専念してたね。彼女もみぃちゃん同様、あの青木竜象氏の薫陶を受けてるからw、これでハマったか。その先輩刑事の佐伯さんも、なんだかんだでフォーエスさんで4回目くらい見ているけど、彼女も、先述の小早川さんのように、自然なセリフの言い回し感が良いね。そして、いしーちゃんこと石井未来さん。彼女も、フォーエスさんのときステなどで観てたが、なんと、来月とかは、あの遠藤巧磨さんプロデュースのリベルテにも出るし(何回か出たことあるみたい)、そして、先ほど明かされた、6月にみぃちゃんとまたまた共演、しかも、ついこの間「魔銃ドナー」を制作したStudio K'zさんの「ネーチャンズ」ということで、みぃちゃんともども、いろんな制作者さんの作品に出るのはチャンスでもあるので、美容師兼業から、美容師もできる役者さんへと羽ばたいてほしいね。ほか湯本さん、原口さん、ヲサダさんら男性陣が、若いキャストさんをサポートって感じも素敵でしたな。そしてこの劇場、土足厳禁で靴を脱いでの観劇というのも、なんか新鮮だったね。

 

ということで、

 

中小演劇、バンザイ!