命の炎・五 | hajimeのブログ

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二つの目なのに三度目の手術

 

話はあっちに飛んだり、こっちに戻ったりといい加減なものですけど、その辺はご容赦ください。

前回の入院の時に、眼科病棟が満床状態だったので脳神経外科の病棟へ入院したお話をしましたよね、

実は眼科病棟は何時も満症状態で医師の先生方も大忙しでした、私の場合は運が良かったのかも知れませんが

先生や教授の診察を受けて、お二人が緊急の扱いに変更してくれたので、他の患者さんには申し訳ないのかも知れませんが

かなり優先的に扱ってくれたんです。

手術の順番も本当なら他の患者さんが何人もいたのですが、その人たちの殆どが高齢者だったので

若い私の方を先にしてくれたんです、それが緊急の扱いと言うことだったんですね。

 

三度目の手術は主治医の先生と教授と私の三人で話し合って、左目の手術の時の局所麻酔ではなく、

全身麻酔で行うことに決まりました、違いは麻酔だけで、あとは殆ど同じ方法です。

局所麻酔と大きく違うのは前回のチームに麻酔医が参加してくれるとの事でした、

局所麻酔と違って、手術中というか、常に私の状態を見守ってくれるそうで、多少で異変があれば

すぐに対処してくれる用意もされていたようです。後に麻酔医の先生が挨拶に来てくれて、丁寧な説明をして

くれましたね。

 

本当のことを言うと、手術室へどうする三十分ほど前になるでしょうか、一つの薬を飲まされて、それ以降の

ことは殆ど覚えていないんですよ、術前から妻が来てくれていて、後から妻の話をきいたんですけど、

その薬を飲んでから、私はかなりバカなことをやらかしたらしいんですよね、手術室に移動するのに

看護師さんが持ってきたストレッチャーに乗るんですけど、その時に普通は仰向けになりますよね、

ところが私はうつ伏せにのって騒いでたらしいんです、しかもエレベーターに乗ると

ストレッチャーにつてくれていた看護師さんを口説いてたらしいんです。

しかもエレベーターには他の患者さんも乗っていて、その患者さんに

「旦那さん?」・「これだけ元気があれば大丈夫ですよ」と言われたそうで、

あんな恥ずかしい思いをしたのは始めてだって言われましたよ。

このエレベーターの中ではずっと喋り捲っていたらしいんですけど、全くおぼえてないんですよね。

私が少しだけ覚えていたのは、手術台に移動することと、麻酔医の先生にマスクを当てられて

深く深呼吸するように言われて、私はふざけて息を止めると、麻酔医の先生に

「止めてどうするんですか、深く吸ってくださよ」と怒られたのは覚えていますが

その後数を数えるように言われたんですけど、数えることも出来ずに意識は飛んでしまいましたね。

それにしても麻酔のガスって凄いですよ、一・二度吸っただけで意識が無くなるんですから。

その後、私が指揮を戻した時は病室のベッドの上でした、この時も大騒ぎをしたようで、

全身麻酔でガスを吸ってますから、それが抜けるまで酸素マスクをつけられるんですけど、

そのマスクの中にタバコの煙を入れろ!と騒いだそうですが、それも全く覚えてないんですよ。

 

入院して初めて不愉快な思いをしたのは、この翌日のことで、初めて見た看護師なんですけど

その看護師がとにかく生意気と言うのか上から目線でものを言うんですよ、簡単に言うと

命令口調なんですね、教授も主治医の先生も他の看護師さんもそんな口の利き方をする人は

誰もいなかったですから。

他の看護師さんたちは私の妻も似たような仕事をしてますから、「奥さんはもしかして同議長者ですか?」なんて尋ねられたり、

夜勤の話をしても妙に盛り上がってるんでるんですよね、正直言って私には分からないような話をしていましたね。

それが、例の看護師だけは妻と話をして、素人が余計なことを言うなとでも言いたげな話し方なんですよね。

 

翌日、何があったのかと言うと、ガスが抜けきるまで朝・昼職は絶食で夕飯からは食べられると言う

子とだったんです、もちろん空腹でしたけどそんな指示でしたから我慢するしか仕方ないですよね。

いよいよ夕飯の時に感じの悪い看護師が配膳してくれたので、私は「タバコを吸いに行きたい」と言うと

主治医の先生に確認したのか、夕飯を残さずに食べられたら喫煙所まで連れて行ってくれると言ったんです。

夕飯なんて言っても糖尿病食ですから幼稚園児のお弁当位の量ですから腹ペコの私は物の十分も掛からないで

食べ終わりましたよ、器を下げにきてくれたのは私の担当のチームの看護師さんで、その人は新人さんらしくて

主任さんとペアをくんでいたようです。

食後一時間過ぎても私を喫煙所まで連れてくといった看護師がこないんですよ、新人の看護師さんがきてくれたので

そのことを話すと「ごめんなさいい、何も聞いてないんですよね」といわれたので、その看護師を読んでほしいというと

配膳がすんでから交代で帰ったというんです、これには頭にきましたね。

新人の看護師さんは私が怒っていることを主任さんに伝えたようで、主任さんは私が喫煙しても良いか主治医の先生に

聞いたらしいんです、その後主治医の先生がきてくれて「私も一服しに行こうと思っていたところだから一緒に行きましょう」と

言われて私はこの時に両目が殆ど見えない状態でしたから先生と仲良く?腕組みをして喫煙所まで言って

一服したときは、生きてるんだなとつくづくと感じた瞬間でしたね。

 

これも後で知ったことなんですけど、主任さんの話だと、私の主治医の先生は、とても煩い先生で、私の喫煙の

事を聞いた時に驚いたそうです、普通なら喫煙はダメだと言う先生なのに、ダメだとは一言もなかったそうで、

それどころか私が連れて行くから、と言ってくれたんだそうです。

 

翌日は、妻の仕事が休みだったので早くから来てくれていて、その時に見かけたそうなんですけど、

例の生意気な看護師がナースステーションで私の主治医の先生から、こっ酷く説教されていたそうで、

その後は私が退院するまで現れませんでした。