亀の甲羅 -2ページ目

亀の甲羅

最近は小説投稿が主。

彼女つくらないとヤンデレが…おっとこれ以上は

——————第2章———————
                   隣の彼女は







最近…というか柏崎さんが転校してきてからというもの。
黒部や他の皆がやけに冷たい。
何だよ…俺なんかしたかよ…

やっぱり柏崎さんに何か秘密があるのか…?

柏崎さんが転校してきてまだ3日目。

普通なら女子達が転校生の周りに集まって、女子特有の会話で花を咲かせて
最終的には周りの奴も巻き込んで仲良くなる…!

っていう定番のシーンがあるはずなのだが…
そんな場面など一切見られなかった。
いや本当にどうしたお前ら…。

そうだ!黒部に聞けば何かわかるかもしれない。いやなぜ黒部かと聞かれると答えにくいが…何となくだ。うん。

俺は黒部に


「なあ黒部、柏崎さんって———」


その時だった。

その言葉がまるで禁句のように…
身体が痙攣したかのように…
黒部の体が震えた。そう。ビクッとね
そして黒部は身を翻し、何も言わず教室の外へ出て行ってしまった。
…何だよ。どうした。
トイレでも行きたくなったか?



んー…やっぱ柏崎さんに何か秘密があるのかな?

でも本人に直接聞くのは失礼だと思うし…。どうすれば…

そう考えながら俺は隣の柏崎さんを見た。柏崎さんは静かに本を読んでいる

…見た感じ何も秘密などなさそうだが。



「……何?」

「へっ!?あ、いや何でも…」



…見惚れてしまった。
いや見惚れるでしょ。
だって誰がどう見ても容姿端麗だし
アイドル並みに可愛いし。

こういうコってあまりいないよね。
……偏見かもしれないけど。


「……あ、そ。」


あまり喋らないコなのか。
大人しいだけなのか。

まともに話した事ないから分からない。というか無愛想だなやっぱ…

まあ考えても仕方ないか。その内わかるだろう…
とか思ってるうちに黒部が戻ってきた


「おう黒部。さっきはどうしたんだよ急に。」

「あ、いや、その…ちょっとな。」



…やっぱりおかしい。
明らかにおかしい。
いつもの黒部じゃない。
それに皆も。いつもの皆じゃない
まるで柏崎さんを避けてるようだ…
本当にどうしちゃったんだお前ら…



「…なあ、本当にどうしたんだよ黒部。なんかあったのか?」

「い、いや?特に何も…ねえよ…」

「……やっぱさ、柏崎さんに何かあるの?」

「っ!?」

「いや、なんかさ、みんな柏崎さんを避けてるように見えるからさ。」

「……………」

「……黒部…?」

「…………とだ……」

「え?」

「お前は…知らなくてもいいことだ…」

「え、どゆこと?」

「…知らない方がいい…」



知らない方がいい?どういうことだ?
みんな明らかに柏崎さんを避けてる…よな?
うーむ…なぜなんだ…






—第2章—
隣の彼女は
END