「ナポレオンで仕事上達 」(斎藤孝)を読みました。 | 女子クリエイターの徒然レビュー

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斎藤孝が心酔しているナポレオン。
彼はフランス革命の立役者として有名だが、この本は、ナポレオンの考え方を、ビジネスで活かしてみよう、というまさに斎藤孝らしい本。

斎藤孝はあらゆるジャンルの偉人に精通している。
もちろん、本を書く為に色々調べたんだろうけど、この本も、ナポレオンのことはもちろん、ゲーテや福沢諭吉、イチローや鈴木敏文氏まで、自然にエピソードを交えて文中に織り交ぜている。巧いなー。。

ナポレオンは小学校で習ったんだろうけど、「面白い帽子の被り方をした戦争に強い人」くらいの印象しかなかった。自慢じゃないが歴史には疎い。しかし、数年前にある本と出会って、その中でナポレオンについて語っているのを見てからは気になっていた。

ナポレオンは貧しい家で産まれ育ったが持ち前の意欲の高さで、陸軍の一兵卒となり、将軍となって着々と出世をして35歳で皇帝になったらしい。異例の早さの出世だ。

ナポレオンは演説上手で、部下への指示も具体的で的確だったそう。そのへんは想像できるが、地味な仕事も進んでやったらしい。
騎兵でなく、敢えて地味な砲兵科に進み、大砲のことを誰よりも熟知できるよう影ながら努力に励んだらしい。斎藤氏は、「細部まで掌握している自信が、自分の拠り所になる。そこを突破口にして自分の持ち場を拡げていく。」といい、それを「地味力」と名付けている。これはすごくポジティブな発想法だ。