今のラテンアメリカ探訪と、過去のラテンアメリカ探訪の、決定的な違い | 土方美雄の日々これ・・・

今のラテンアメリカ探訪と、過去のラテンアメリカ探訪の、決定的な違い

5月の「ラテンアメリカ探訪」は、すずきさちさんによる「きゅー(ば)の料理」だが、その準備過程で、つくづく、実感したのが、今のラテンアメリカ探訪と、過去のラテンアメリカ探訪の、その決定的な違いだ。

今回、すずきさんは、2時間の例会枠で、キューバの家庭料理である豆ご飯を、10人分つくるために、豆の下処理等をすべて、ご自宅で行われ、それがとても大変であると、ご本人から、結構な、怒りを込めた、メールをいただいた。今回の対面会場である吉祥寺のレンタル・キッチンは、事前準備の時間1時間を含め、合わせて、3時間レンタルしたのだが、事前準備の時間が、たった1時間では、まったく足りないので、結局は、ご自宅での下準備が必要となってしまって、31日当日は、お仕事を休まざるを得なくなってしまったのだ、という。

それで、思い出したのが、これまでのラテンアメリカ探訪での、料理教室のこと。過去の料理教室では、事前に、講師の方から、必要な材料リストをいただいて、参加人数分の材料を集めるため、当日、何時間も前に、材料調達班が集まり、手分けして、秋葉原の業務スーパー等を回り、材料を集めた。フツーのお店では手に入りにくい、特殊な材料や調味料等に関しては、さらに、何日も前に、私を含め何人かで、ネット等で調べて、事前購入しておいた。

それらを、何時間も前から借りてある、会場である千代田区和泉橋区民館の調理室に届けると、講師と何人かのお手伝いで、下処理が始まった。そうした準備があって、はじめて、当日の料理教室は、時間内に、スムーズに進行させることが出来たのである。

それを可能としていたのは、いわば複数の、常連参加者の存在と、その間での、いわばツーカーの、コミュニケーション力であったような、気がする。今の、ラテンアメリカ探訪には、ハッキリいって、それがない。恒常的に動けるのは、水口さんに、金安さん、それに私・・くらい。あとは、アート展担当の西村さんがおられるくらいで、コロナ禍以前にはいた、ほぼ毎回、必ず参加する常連さんの姿は、そこにはない。水口さん、金安さんは、それぞれ、他に仕事や活動を抱え、チョーご多忙だし、私は、もう73近いジジイで、体調もイマイチの上、諸般の事情もある。

だから、今回のキューバ料理教室は、講師のすずきさんに、勢い、おんぶに抱っこの形になってしまって、それがすずきさんには、相当、重荷に感じられたようだ。

ラテンアメリカ探訪の例会は、8月で通算200回に達し、記念シンポも8月3日に開催予定だが、でも、会としての体力は、昔に比べ、見る影もない。たった3人+アート展1名で切り盛りする会には、限界がハッキリ、している。組織もまた、20年で、老いたのだ。

そんなことを、今回、つくづく、実感した。