終わってみれば彼女の為にあったかのようなドラフトだった。


曲のグループ発表ではセンターに立ち、質疑応答では連続で質問され、一番最初に指名をされ、一番最初にくじ引きをされる。
そして、さらにはドラマチックな抽選結果。
まるで完璧なシナリオを神が書いたかのようであった。


一番最初に指名されなかったら?
一番最初に重複して一番最初にくじ引きされることにならなかったら?
ゴットハンドと言われるぱるるが引いてなかったら?


もし一つでも欠けてたらこんなに話題の中心にはならなかったことでしょう。
終わった後でみんな言ってた。
「やっぱり持ってる子は持ってるものだ」って。


チームAが指名したのは1人だけ。
僕は詳しくないのでピンとは来てなかったのだが見る人が見たならば、そうそうたるメンバーに1人囲まれるその姿は夢のような光景であったらしい。


完全なる主役。
5月10日が来る前は、まさかこんな結末が待ってるとは予想できなかった。
いや、3月1日より前にはこんな事になるとは夢にも思ってなかった。


本人も夢のようであったと思うけど僕も夢のようでした。
ヲタとしてこんなに幸せな事ってなかなか無いと思う。
1巡目が終わった時に「今日でヲタやめようかな?」って思ったくらい。
それくらいの幸福感を貰いました。


もう3日経ったのに未だにその幸福感が続いている。
たぶんこの幸福感が弱まった後には別の感情が湧いてくる事だろう。
でも今はその幸福感を少しでも長く噛みしめて居たい。