この冬に詠める随分と更新を怠けてしまった、大晦日以降に詠んだ歌。 思ひつる人の香のする巾着で口を覆ひて咽ぶ大歳 巾着は煙草入れにや使ひたる禁煙したりし思ふ人の香 呑まずとも時は過ぎつる師走尽新しき年否応も無く 広葉樹のもみぢもとうに白茶けて灰色に沈む武蔵野の冬 狂ひ咲く菜の花色づく畑越しに灰褐色の林の見ゆる