私事で恐縮ですが今月5日に父が他界しました。
4年ほど前に痴呆症が始まり、意味不明なことを言い出したり
夜中になると徘徊したりで当初は困惑したものです。
夜中に風呂場で転んで、頭から血を流して倒れていたこともありました。
家を抜け出して警察に捜索願を出すことも・・・・・
年老いた母と私で、気の休まる時がないほどに大変な思いをしたものです。
デイケアーに通うようになりいくらか負担は軽減されたものの
昼間はまともで夜中になるとおかしくなるという状態が続き
睡眠不足の日々は相変わらず続いたものです。
特別老人擁護施設に入れることとなりましたが、地方だったので見舞いに行くのも一苦労
そんな中、家の近くに入所できるようになり、かなり負担はなくなったのですが
日毎に壊れてゆく父親の姿を見るのはなんとも切ないものです。
体調が良くないということで病院に入院することとなりましたが、
その頃にはまともに口も聞けない状態で
何かを伝えようとするのですが、
全く聞き取れない・・・・
寡黙でいつもニコニコして、背も高くあれほど大きかった父の姿が
いつの間にかこんなにもやせ細ってしまったのかと切ない想いを抱いたものです。
80歳と5ヶ月の人生を終え、明日火葬されます。
不思議と悲しい気持ちはなく、思い出すのはまだ若く元気でいた頃の父の姿。
自分が子供の頃の父と同じ年代になり、自分は父に追いつけただろうか?
俺の年にはどんな事を思い考えていたのだろうか?と
安らかな死に顔に思い残すことなく、天寿を全うしたのだと信じたいです。
若き日々の夢と共に、今、肉体の束縛から解き放たれて
痛みも苦しみも悲しみもない世界へと旅立って行ったのでしょう。
子供の頃見ていた、太陽の元へ・・・・・・