「餃子の王将の餃子」という❝魔物❞ | NAKUU

NAKUU

“ ”

まだ火を吹く前の餃子の王将の餃子

 
餃子の王将の餃子のすごさは
食べるときにその餃子の存在を忘れさせるところにある。
あとになればえげつない存在感を発揮するのだが
食べているときは「いま餃子を食べている」というより
「何かを猛烈にむさぼり食っている」感に浸るところにあると思う。
つまり餃子という存在を突き抜けて
食という欲の塊をむさぼらすところがすごいのだ。
だから餃子の王将の餃子を
丁寧に舌で味わって食べたら苦痛かもしれない。
白米かビールで胃に流し込むのが醍醐味なのだからだ。
下品な味付けだが不自然さを感じさせない
バランスに出来ているのも魅力だ。
ちょうど第一旭のラーメンのようなものでもある。
あのラーメンもラーメンの存在を超えて
ひとつの食の塊となるものを食らうことに醍醐味がある。
舌でなく、カラダ全体で食べるのだ。
そこにうまいまずい論は意味をなさない。
エクスタシーをむさぼっているからだ。
食というものは味だけでは語れないのである。