もしかしたら最期の小岩の朝。 
本日の予定は『私立恵比寿中学』のライブがあり、 
1部のみ、かつ、いつもの1部開場時刻より遅め。 
ということで、のんびりテレビを観た後に出発。 
で、会場ってどこ? 
知らない地だが、駅と隣接していたお陰で迷うことはなかった。 
エスカレーターで上る途中、 
ステージ裏だろうか、 
りななんと美怜ちゃんかな、 
ガラス張りの手すりから吹き抜けの下の階を見下ろす。 
俺には絶対にできないことだな。 
高いこと高いこと。 

今からまさにリハが始まろうとしているところ。 
既にCD予約の列はできていたので、 
最後尾には並ばず、とりあえずリハでも観覧することに。 
特に何かあるわけではない。 
ただ観覧しているだけ。 

区切りのいい所で俺らも最後尾に並びCDの予約を済ます。 
あれ? 
今回は優先入場券に加えてエビ中券もくれるの? 
予想外にも奇数になっちゃったじゃん。 
まぁ、これで握手に行く理由もできたし、 
まっ、いっか。 

番号は良くない。 
はぁー、最期なのに。 
まぁ、“それはそれ”、“これはこれ”だな。 
番号に囚われず、自分なりの楽しみを見付けよう。 
もう滅多にやらない手紙の下書きを 
電車移動の最中に済ませておいたので、 
番号が呼ばれるまで時間がありそうだから清書し始める。 
余裕ぶっこいてると、終わらないなあの量は。 
やっと呼ばれ、入場。 
うーん、下手が割と薄いけど…… 
いや、センターこうれつにしますかな。 
ヤザマさん・ともさん・アマツで割と空いているセンター後列を陣取る。 
動くには充分の広さだね。 
番号も後ろの方だったので、 
場所に関しては諦めて再び手紙を書き出す。 
そろそろ開演時刻だ。 



リハ 

「もっと走れっ!!」 
「エビ中一週間」 


セトリ 

「Ebichu」(瑞季・真山りか) 
「永遠に中学生」(瑞季・真山りか) 
「Ebishu」 
「放課後ゲタ箱ロックンロールMX」 
「えびぞりダイアモンド!!」 
MC(自己紹介) 
「仮契約のシンデレラ」 
「なにがなんでも」 
MC 
「揚げろ!エビフライ」 
「ザ・ティッシュ~止まらない青春~」 
MC 
「Body Feels EXIT」(柏木ひなた) 
「また明日…」 



??? 
2人だけ? 
これはもしや、以前の『れいなる』のように、 
2人だけで何か披露するんじゃないか? 
結論から言ってしまえば、2人で行われた“卒業しない式”であった。 
「永遠に中学生」を2人で歌うことで、 
これからも『私立恵比寿中学』であることを改めて決意とでも言おうか。 
そんな表れだったと思う。 
瑞季ちゃんは自らを「中学4年生になるんです。」と言っていたが、 
それ、俺の場合は生徒に皮肉で言ったことある。 
要は高校生になってもまだ中学の内容ができていない生徒に対して、 
「高校生1年生じゃなくて、まだ中学4年生だ。」って。 
こういう使い方もあるんだね(苦笑 
瑞季ちゃんとりかちゃんしかステージにはいない。 
突っ込もうか迷った。 
立ち最前センターには知り合いが固まっており、 
交じることは可能と言えば可能だろう。 
但し、そこに行くまで2層ほど知らん人の壁を越えなきゃならない。 
“まだ”止めておこう。 
それにあの固まりにいる中では、カンキツくらいだもんな。 
後は特に…… 
って、こーすけさん邪魔。 
なんで、お前が跳ぶんだよ(笑) 
「独占!ももクノ60分 vol.1」を思い出したよ。 
でも、俺自身にまだやる気が充分じゃなかったため、 
邪魔なこーすけさんをどうこうするつもりも特になかった。 
ついでにピネーラも邪魔。 
「永遠に中学生」では、自己の名前を言う箇所があり、 
観ての通りステージ上には今は2人しかいないのだから、 

瑞「瑞季でしたー。」 
り「真山でしたー。」 

の繰り返し。 
先攻の瑞季ちゃんが止めない限りりかちゃんは続くしかない。 
更に、一人ひとりの台詞も存在する。 

瑞「歯磨けよー。」 
り「気を付けて帰れよ。」 

は当然のこと、他のメンバーの分の台詞も2人が担当せざるを得ない。 
当然ながら。 
それはそれでいつもと違う感じがして面白かった。 
そんな“卒業しない式”を終えて、 
再度流れ出す「Ebichu」に合わせて残りのメンバーもステージへ。 
セトリなんて何が入るか分からない。 
でも、万が一、俺の自己満足な希望通り入ったならばその時は、 
と考えながら、曲の合間合間で最前までのルートを計算。 
どこの間が通り抜けやすいか、 
人と人との間隔だけでなく人の動き・ライブのノリ方も考慮に入れる。 

左右にメンバーが分かれ、 
ここでひなたがセンターに残されてしまえば「どしゃぶりリグレット」なのだが、そうではない。 
と言うことは。 
もしや、と予想はするものの、 
流れ始めるまでは確信しきれない、ぬか喜びで終わってしまいそう。 
イントロが流れ始め、 
胸の内から込み上げるもの、湧き上がるものがあった。 
が、思い返してみれば、 
UDXで苦笑されたり、AKIBA SQUAREで柵に上り苦笑されたこと、 
カンキツと争ったことやカンキツと激突したこと 
それらが記憶の中から蘇り、 
「なんか、これ…泣けないな。」と、 
なんだかよく分からない感情が渦巻いた。 
前方の壁を難なくすり抜け、 
間奏中にはこーすけさんの真後ろに付ける。 
まだ最前には行かない。 
この場で待機。 
で、勝負の刻。 

フンッと一度カンキツを横にどけた後は、 
互いの身体で押し合いへし合い。 
懐かしいなこの感じ。 

ふー……気が済んだ。 
思い残すことはもうないかな。 
自己満足だが、やりたいことは最期にやれてよかった。 
やるだけやって、元に戻る。 

5日前のららぽーと柏の葉でのこと。 
撮影会直後に、独り言のように言った。 
「もし最後のライブで願いが叶うなら、「なにがなんでも」が聴きたい。まぁ、どうしようもないんだけどね。」と。 
りかちゃんは笑って応えるしかなかったが、 
誰かが聞いていたのか、 
本当にたまたまなのか、 
この日にセトリに入れてくれた人に感謝したい。 

一度行けてしまったら、道が緩いことは承知の上。 
「ザ・ティッシュ~止まらない青春~」でMIXを打ちに、 
最期の「また明日…」のりかちゃんパートで前へ。 

話は遡るが、 
フリートークでひなたに関する“薄イイ話”を出し合う。 

見た目が動物的であるとか、 
朝に会った時の真似だったり、 
集合時間1時間前には現地にいたり、 
実はしっかりしてたり。 

そんな深みのない、“ふ~ん”で済みそうな話が多々。 
全員が一つずつ挙げたところで、 
衣装を着替えたひなたがステージに登場する。 
小学校の入学式みたい…… 
とは思ってたのは俺だけかな。 
うん、これまで色んなジャンルでの生誕曲があったが、 
確かに見た中ではひなたが一番歌唱力があるかも。 
あややんの「だってあーりんなんだもーん☆」だけ観てないが。 
そんなこんなでライブが終了。 

さて、握手会へ…… 
どころじゃない。 
手紙が書き終わってないんだよ。 
とりあえず、手紙優先で進める。 
1部しかないし、すぐには握手会終わらないだろう。 

ある程度の目処がついたところで、握手会の列へ並ぶ。 
順番は、ぁ→彩→莉→美→裕→な→り→瑞→ひ、だったかな。 


1周目 

シ「お疲れ様m(_ _)m」 
ぁ「ありがとうございます。」 
シ「残りのツアーも頑張って。」 
ぁ「はい。もう3分の1が終わっちゃ(以下忘却)」 
シ「もうそんな終わったっけ?」 


シ「お疲れ様ですm(_ _)m」 
彩「m(_ _)m」 
シ「残りのツアーも頑張って下さい。」 
彩「はい。」 
シ「歯の矯正っていつ取れるの?」 
彩「分からないです。」 
シ「分からないの?」 
彩「はい。」 


シ「最初見たとき髪切ったんかと思った。」 
莉「あぁー(喜)」 

なぜ、あんなに喜びの表情をしたのだろう。 


シ「お疲れ様ですm(_ _)m」 
美「ありがとうございます。」 
シ「「……」 
美「1日も宜しくお願いします。」 
シ「行けるかどう分からないんだよね。」 
美「えー。」 


シ「お疲れ様ですm(_ _)m」 
裕「m(_ _)m」 
シ「…………」 
裕「無言ですか?(笑)」 
シ「う、うん(苦笑」 


シ「なんかプレゼントに使うリボンみたいだよね。」 
な「衣装さんが持ってたんで。」 


シ「これで心置きなく去れるよ。」 
り「えぇー、そんな……でも時間があったら来て下さい。」 
シ「詳しくは手紙で。」 
り「はい。」 


瑞「メガネ変わってません?」 
シ「変わってねぇよ。」 
瑞「???」 
シ「これ、普段掛けてるやつ。」 


2周目 


シ「はい。」 
り「あー、ありがとうございますm(_ _)m 最後に貰えて良かった。」 
シ「カンキツと争って懐かしかったよ。」 
り「(笑)」 


シ「これ?」 
瑞「それです!そのイメージが強くて。」 

ピンクの方に掛け直して尋ねてみた。 
元々、“こっち”用ではないが、 
なんとなくライブでは掛けてたんだけど、 
もう“ピンク”とか必要ないでしょ。 


りかちゃんまでの6人に俺の名前が分かるか尋ねてみた。 
最期だし、なんとなく興味本位で。 
全員、「分かりません。」← 
ぁぃぁぃのみ「微妙に分からない。真山が話してるのを聞いたことがある。」とまで言っていた。 
自分を過大評価してたな。 
「少なくともなっちゃんくらい」と思っていたよ。 
今度、名札でも付けていこうか← 
まぁ、今更そんなことはしないが。 
てか、知らないことについて謝られた。 
そんなつもりではなかったのに。 

自分のフォルダを見返してみると、 
あのかぼちゃワンピースでは撮ってなかったようだ。 
丁度良い。 


撮影会に替わるが、すぐには行かず、ちょい待機。 


1周目 

並び始めると、ステージの裏で、りかちゃんとなっちゃんだったかな、 
何かの振り付け(?)をしてはしゃいでいる。 

石「真山、1番。」 
シ「『1番』ってどこですか?」 
石「一番奥。」 

り「後ろで遊んでました。」 
シ「なんか遊んでたのは知ってるけど(苦笑」 

前に撮っている組がおり、 
撮影のために後ずさりするスタッフに当たりそうになるのを、 
撮影を終えてステージの縁を通って帰る人の邪魔になるのを、 
お互い「危ないよ。」と手で示す。 

シ「『男子高校生の日常』さぁー。」 
り「おぉー!」 
シ「最初、すげぇフザけたアニメだと思ってたけど、面白いね。」 
り「面白かったですよね。キャラがいいんですよね。」 

また「女子高生は異常」の話など、 
普通に話を続けていた。 

石「莉奈、1番。」 
シ「え?」 
石「あ!」 

石崎さんに忘れられてた(苦笑 
別にりななんと撮る人が先でもよかったのだが。 
順番通り、先に撮ることとなる。 
特にポーズも考えてなかったから 
建前上「出席番号3番の“3”」で写真を撮る。 


2周目 

り「♪~ 最近、杏果ちゃんの真似するんですよ。似てないけど。」 
「おぅ(苦笑」 

シ「『また明日…』の振り付けで…」 
り「またね 君がいてうれしかったよ♪ なんか泣きそうで 言えなかったよ♪ でもまた明日 今日みたいにハート♪」 
シ「撮るのにいいところない?」 
り「またね 君がいてうれしかったよ♪ なんか泣きそうで 言えなかったよ♪ でもまた明日 今日みたいにハート♪」 
シ「そこでいい?」 
り「でもまた明日 今日みたいにハート♪」 
シ「ハートにする?」 

リクエストしたのは俺だが、 
同じ箇所を何度も歌いながら振りをしていて、 
どこで声を掛けて止めればいいか分からなかった。 

シ「1日、ひょっこりいるかも。」 
り「おぉーー!!」 
シ「分からないよ。学校から『来い。』って言われたら行かなきゃいけないから。」 
り「はいッ!」 


終わった終わった。 
撮影会を最後まで見て、結局捌けるとこまで見送ってから中華街へ。 
最後の晩餐にはしたくないが、 
現状、そういうことになる。 
次またこうして、俺がこの場にいるのはいつになるだろうか。 

とかなんとか書いておきながら実はすぐ近くだったりしてね(笑)