35周年Anniversary 森高千里2023ライブvol.1「ロックはダメなのストレートよ」 | アントニオ(教授)のブログ

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35周年Anniversary 森高千里2023ライブvol.1「ロックはダメなのストレートよ」@Zepp Haneda

ネタバレ有りです。

2023年ライブ初めです。豊洲でのライブに行けなかったので(チケットは持っていたのに(泣))、35周年記念ライブも初参戦となります。

この日の森高さん、ステージ上に登場した時から何かいつもと雰囲気が違う印象でした。いつもよりはしゃいでいるというか、嬉しそうというか、楽しそうというか。いきなりテンションマックスで登場した感じで、「えっ、なぜ?何があったの?」と思ったのですが、同時に「今日は楽しくなりそう!」という気持ちになりました。

そしてその理由、分かりました。きっとこれですね。

「今日はおしゃべりする程度で声出しして良いからねー!」

MCでも度々声出しがOKになったことについて嬉しそうに話されていましたし、そのMC中に涙を拭くような仕草が見られたシーンもあったので(気のせいかも)、「あぁ、本当にライブが好きなんだなぁ、この日が来ることを信じて待っていたんだろうなぁ」と、こちらも思い入るところがありました。森高さん、今日は終始とにかく楽しそうで嬉しそうで、いつもより何倍も可愛かったです!

「35周年Anniversary」なので、もちろん過去を振り替えるような楽曲もありました。「47 HARD NIGHTS」は本当に懐かしかった。演ってくれて嬉しかった楽曲です。「ROCK ALIVE」の披露もそうですね。ギター弾きながらの森高さん、久々だったなぁ。

ただ、常々思っていることなのですが、森高さんの森高千里たる所以は、「常に新しいことにチャレンジする姿」だと思うんです。この「35周年Anniversary」ライブでも、少年ナイフの「バナナチップス」を「もう私の曲って言っていいよねー」と披露したり、「STEP BY STEP」の歌詞そのままに曲を変えた「彼の人生」を披露したり、このライブ用にアレンジを変えて演じたり。常に前に進んでいるその姿には、本当に勇気をもらえます。感謝しかありません。

とはいいつつ、このライブは「35周年Anniversary」だったからでしょうか、いつもはあまり聞かれないMCもありました。「25周年で活動再開したときは声も出ないしダンスも恥ずかしい思いがあった」というような、内面の葛藤に関するような発言は、過去のライブではあまりなかったように思います。

その後、「でもこうして(活動再開後)10年やってこれたのは、私は本当にライブが好きで、バンドのみんな、スタッフの皆さん、そして何よりファンの皆さんに支えられたおかげ」という発言に続いたのですが、それこそがまさに「ロックはダメなのストレートよ」という今回の35周年Anniversaryライブツアーのタイトルに込められた思いではないか、と感じました。ちなみに「ロックはダメなのストレートよ」は、1990年5月25日リリースの10枚目シングル「臭いものにはフタをしろ!!」の歌詞で、このツアーでは一曲目に披露されています。

「私はロックはあまり詳しくなくて・・、ただ演りたいことを演ってきた」というような意味の発言もありました。

まさに「ロックはダメなのストレートよ」です。

自分自身をストレートに表現して独自のスタイルを確立して、意識せずとも常に時代の先端に自然体でいて、アーティストとしてだけでなく生き方としてもそれを体現している唯一無二の存在、は言い過ぎでしょうか。

自分を信じて、周囲に惑わされずにまっすぐ進むこと、それを貫いている森高さんの35周年Anniversayのステージ、デビューから見続けてきた森高さんのステージ、感動しないわけがありません。

さてライブの方ですが、久々のダブルアンコールがありました。コロナ禍でダブルアンコールが叶わなかったことの無念さについて話があった後、ダブルアンコールが来たら歌おうと思っていた曲として、「Memories」が披露されました。

"Memories 誰でも 悲しい夜を知ってる だから"
"Memories 涙を 流した夜もいつかは 思い出"

この3年のコロナ禍の「夜」がいよいよ思い出になる時が来た、そういうことと受け取りました。

先日の浜田省吾のライブの一曲目が「光と影の季節」だったことに通じます。

アンコールでは「コンサートの夜」が聴きたかったところですが、きっとこの「Memories」のメッセージを届けたかったんだろうなと思います。

MCで、「このツアーが終わったら・・」という発言もありました。このツアーは「vol.1」と名付けられていますからね、きっと「vol.2」が、「vol.3」があるに違いありません!

今年の森高千里さんも、期待大です!!

そうそう、アンコールと言えば、衣装がなんと膝下ブーツ!
えっ、膝小僧が披露されたのって、ひ、久し振りじゃないですか!?

【追記】
 ちなみに私も九州から上京して35周年。私が上京した年が森高さんがデビューした年でした。その時からのファン。だから、上京後の私の人生は常に森高さんと一緒でした。その話を直接森高さんに伝えられたあのイベントは、いまでも夢のような思い出です。