ルノアール日録 -7ページ目

うーん

下北沢の本多劇場に行き、「竹中直人の匙かげん」の『三人の女』(作/岡田利規 演出・出演/竹中直人)を初日に観劇。

竹中直人主導の芝居であり、且つ彼の舞台は初体験ということもあって、それなりの期待と共に観たのだが、ここまで面白くない……とは、逆に意外ですらあった。

別荘に集まった三人姉妹と、その周囲の男たちが、互いの微細な心理を穿ち合うような会話を繰り広げる……登場人物の設定は一応現代の日本人、らしいのだが、シチュエーションや台詞の内容から演技の形まで、現代の日本というより「19世紀の西欧の戯曲」的なニオイがぷんぷんするこの芝居、筆者にはどうでもいい、退屈な言語遊戯としか見えず。

まさに「勝手にやっててくれ」的世界。物理的にも心理的にも、その舞台は筆者からは余りに遠過ぎて……結果として何ら響いてくるものはなかった。

ゆら追記

ゆら帝のライヴがいいのは、客煽りを一切しないこと。ノリを強要してこないから、こちらも好きな状態で観て、聴いていられるのが、何とも心地よい。

ゆらゆら

新木場STUDIO COASTでゆらゆら帝国のライヴを観る。

現代日本に於ける最強のロック・トリオである、という認識には、やはり些かの揺るぎもなし。

坂本慎太郎のギターソロの音の色気、亀川千代のベースの歪な重低音グルーヴ、柴田一郎のひたすらストイックにリズムを刻みつつ、時折キース・ムーンばり(フーの映画に影響された!?笑)に爆裂するドラミング……ライヴならではの、最高にカッコいいバンドサウンド。そして客に一切媚びない、音と曲のみで勝負する姿勢(後半の選曲はちょっと媚びてたかも)、間違いなく正真正銘の「ロック」そのもの!

前半は『空洞です』収録曲を中心に最近の楽曲を一見淡々と演奏。とはいえ、音圧はびんびん。音響操作もふんだんに交え、ひたすら気持ちいい。

しばしの間の後に「わかってほしい」「すべるバー」「夜行性の生き物3匹」「つきぬけた」「3×3×3」など名曲を連打、そのサービスぶりにフロア内も正直に、一気にヒートアップ…。

観た場所は入り口から奥側、ステージ下手の前よりの位置、と、筆者にとってほぼベストポジション。3人の姿も間近で終始バッチリ観れた。

ふと今日思い当たったのは、坂本慎太郎の顔が土佐礼子に似てるってこと。