仮面執事と銀のギター(今は赤だけど…orz) -4ページ目

類人の独り言

どうしても好きになれないの。

あのヒトたちは
おれ、知ってるぜ」アピールで
気どりたがるし

ばればれな嘘で盛った話で
自分を大きく見せようと必死だし

かといってそれを指摘すと
逆ギレするそそくさと逃げ出す

DNAが1%しか違わないなんて
説もあるらしいけど
あんなに浅ましくて薄汚い奴らと
どこが似ているのかしら。

同族嫌悪でも近親憎悪でもない。
そもそも似ていないんだから。

ただ単に、好きになれる部分より
好きになれない部分が多すぎるの。

いいところを探したほうが
建設的なんだろうけど
どうしても気になってしまうのよ。

そうねそういった態度は
確かに似ているのかもしれないわね。

そうねいっそわたしも
あのヒトたちみたいな阿呆に
なってみようかしら。

何も考えない、何も生み出さない、
存在価値すら見い出せない
低俗な生き物に。

ただの冗談よ、本当にばかね。

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タヌタヌエンパイア

柔和な笑顔だった。

その笑顔は
作り物っぽい嘘臭さを
微塵も感じさせない
心からの笑顔に見えた。

その者は、タヌキと呼ばれた。

希望のある言葉を威勢よく並べて
みんなに夢を持たせた。
その瞳は
紛れもない本心を語っているように見えた。

その者は、タヌキと呼ばれた。

その笑顔や言葉を
疑う者も多くいた。
矛盾や疑問はその笑顔と弁舌で
うやむやに流された。

その者は、タヌキと呼ばれた。

思惑通り、皆の代表に選ばれた。
多数決でそれは決まった。
反対していた者は
いつか真実が彼を裁くと、奥歯を噛みしめた。

その者は、タヌキと呼ばれた。

ついに王にまでのぼりつめた。
自分の利益だけを考えて動いた。
反対する者は投獄するか脅して黙らせた。
最早、彼を止められる者はいなかった。

その者は、タヌキと呼ばれた。

彼を称える者は
王が享楽的な生活にも飽き
文字通り、タヌキとなって
国を捨て山に帰った事実から目を背け

今もなお、理想的が王室が
そこにあると信じ続けている。

元々お飾りであった王などおらずとも
王政は滞りなく運営されている。

あと何年その国がもつのか。

あるいは
実はもう滅んでいるのかもしれない。

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威嚇は音もなく

こんなもので本気で威嚇できるなんて
思っちゃいない。

ほかのトカゲと違うこのエリマキは
誰も傷つけることのない
ささやかな武器だ。

こいつを広げて走るだけで
大抵の者は面食らって近寄らない。

俺にとってのエリマキは
子供のころから手放せない
臭いの染み付いた毛布みたいなもの。

持っているだけで
落ち着くものさ。

一撃で相手を死に至らしめる
毒の牙とか

ひと振りで頭を跳ね飛ばす
強靭な力と鋭い爪とか

色々な武器を持つ者がいるが
俺にはこれで充分。

身を守るための武器が
それだけにとどまらない
殺戮のための武器にまで発展する
ニンゲンたちは

見た目こそ俺らより大きいが
よほど気弱貧弱
脆弱
虚弱華奢
弱小生物
なんだろう。

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